またもやトチって順番間違えたっぽいので隔離して残しておきます。
急ぎ過ぎたのだ…。
拾いにこれるよう、全力で頑張りたいと思います。
今の俺たちは別れ話をしている。
しかし何故か空気は重くない。何処かすっきりとした、清々しさが漂っている。俺も彼女も、お互いが好きであったことは変えようのない事実だと信じてはいるけど、悲哀とか怒りとかは存在していない不思議な別れだった。ただ、お互いが相手に申し訳ない気持ちがあった。
「じゃあ、また。さよなら。」
「うん、またね。さよなら。」
席を立って、伝票を手にレジへ向かいながら財布とともに携帯を取り出した。
俺の眼にも彼女の眼にも涙は光っていなかったけれど、それでもどこか胸に寂しさを感じて苦笑するしかなかった。どんなにキレイに分かれたって、寂寥感はあるものなんだな。
会計を済ませて店を出た俺は、手にしたままの携帯で電話を掛ける。相手は――――
ケーキの上に乗っているイチゴを皿の上に乗せてやればAは嬉しそうに笑った。
「ありがとっ。いいの?」
「どーぞどーぞ。今、誰でもいいから餌づけしたい気分なんだ。」
「……なにそれ。」
Aは気まぐれでオーダーしたスコーンといつもどおりの紅茶、俺はケーキセットでショートケーキとカフェオレ。Aがイチゴが好きって知っているから、ついついケーキのイチゴを上げたくなってしまう。その度にBクンに「おまえAを甘やかすなよ」って笑われる。まあ、「俺は他で返して貰ってるから」と意地悪く笑って二人を凍りつかせるんだけど…今はBクンはいない。そういえば最近Bクンに会ってなかったなあ、と考えながらカップに口をつける。Aも思い出しているのか、口元を手で隠して苦笑している。
「…で、だ。」
「うん?」
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